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2011年6月16日 (木)

サブモニター センチュリー plus one (LCD-8000UD)を使ってみた。

以前の記事でロケーションフリー端末「Slingbox PRO-HD」を紹介しました。Slingbox PRO-HDはどこでもテレビ(地上波)/CS放送が見られるでとても快適です。ま、しいて難点を上げるならば、パソコン作業中に片手間に開いている「SlingPlayer for Windows(※1)」がデスクトップ領域を占有気味ということでしょうか。

※1: Slingbox PRO-HDの映像を Windowsで再生する専用アプリケーション

「画面占有」の問題を解決するべく、ウェブを調べて見ると「USB接続のサブモニター」が手頃な価格(1万円ほど)で販売されているようです。画面も 4~10インチ程度と机上に置いても邪魔にならないサイズです。今回は多数のメーカーがひしめき合うサブモニター製品の中から、センチュリー製「plus one LCD-8000UD」を購入してみました。

[センチュリー plus one LCD-8000UD]
http://www.century.co.jp/products/pc/monitor/lcd8000ud.html
Slcd8000ud
<製品仕様>
型番:LCD-8000UD、インターフェイス:USB2.0/DVI-I、解像度:液晶:SVGA 800 x 600 DVI出力:UXGA 1,600 x 1,200 フルHD 1,920 x 1,080、輝度:250cd/m2(最大時)、視野角:50/70/70/70°(上下左右)、発色数:24bit 1670万色、バックライト:LED、サイズ:幅 210 x 高さ 151.5 x 奥行 32mm、重量:518g、消費電力:+5V 1.8W~3.9W(選択式)、温度 湿度:温度5~35度 湿度 20~80% ※結露しないこと。

対応OS:Windows 7 / Windows Vista / WindowsXP(SP2 以降)※64bit版 OS は未サポート、Macintosh 10.4.11、MacOS10.5.6

LCD-8000UD製品特徴

  • 8インチモニター (800x600)
  • USB接続
  • 自動画面回転機能 (オートローテーション)
  • 10段階の輝度調整
  • 収納式チルトスタンド (横3段階、縦1段階調整)
  • DVI-Iへの映像出力 (パススルー)

購入の決め手となったのは「画面サイズ(800x600)」と「10段階の輝度調整」です。その理由については後でお話します。

LCD-8000UDを手にした感じは市販のデジタルフォトフレームぐらいのサイズですね。画面の大きさは用紙サイズでいうところの「A5用紙」より少し大きいぐらいです。(LCD-8000UD製品サイズ: 210x151.5x32mm)

「液晶保護カバー」が付属していることや「収納式チルトスタンド」になっているなど、持ち運びのことも考慮されており、製品はコンパクトに出来ています。

具体的な使い心地などは項目に分けて紹介いたします。(下記)

(1)画面の映り
価格相応の映像です。サブモニターなので「色再現性」がどうとかは言いません(笑)

思っていたより上下の視野角にも強く、イスに座った状態でも立ち上がった状態でも色変化は少なめです。安価なディスプレイに見られがちな「画面の眠さ」がなかったのも良かった点です。色合いはやや青みがかっている感じもしますが、すぐに目が慣れました。黒色の発色の良さもあって通常の視聴/試聴では不満を感じにくいと思います。

LCD-8000UDは USB接続ということで「動きのある映像」の追従性が気になるところですが、DVDや SlingPlayerの映像を見る限り大きな問題は感じませんでした。もっとも番組テロップ(スタッフロール)が横から流れ込んでくる場面など明らかなフレーム不足(※2)を感じます。ただ、アクション映画やスポーツ中継を見た印象では「視聴に堪えない」というほどのものでもありませんでした。

※2: オプションメニューで早い動きに対応した「ビデオの最適化」も選べるが、フレームレート向上の代わりに垂直同期(VSYNC)が「非同期」となるようで画面の書き換えの方が気になる。

今回の購入動機でもある「10段階の輝度調整」ですが、実は系列機種のLCD-8000Uでは3段階の輝度調整となっておりLCD-8000UDとは仕様が異なります。表面上のLCD-8000UとLCD-8000UDの違いは「DVI-I機能」の有無なのですが、輝度調整は見落としがちなので購入時はご注意ください。

[センチュリー 8インチモニター比較表(抜粋)]

製品名 接続方式 輝度調整 備考
LCD-8000U USB 3段階 -
LCD-8000UD USB 10段階 DVI-I出力対応
LCD-8000V アナログ D-Sub15pin OSD 給電にUSBを使用

※視野角(上下左右:50/70/70/70°)、発色数(24bit 1670万色)は3製品とも同性能。

(2)使い勝手
収納式チルトスタンドは横画面で3段階の角度調整が出来ます(縦画面は1段階の固定)。欲を言えばもう少し段階があれば理想ですが、机の上で使う分には十分な調整角度だと思います。

少し不便に感じたのは「輝度調整ダイヤル」です。ダイヤルのつまみが小さく、マイナスドライバーのネジ山が切ってありますが、もし素手で回すのであれば指先が痛くなります。あと、LCD-8000UDと接続しているUSBケーブルは単に刺さっているだけなので、モニターを移動した時にUSBケーブルが抜けないか心配になります。実際にUSBケーブルが抜けたことはありませんが、「ケーブル止め」などが付いていれば良かったと思います。

(3)Windows版64bitドライバー
Windowsの対応状況はメーカーの製品紹介ページにも書かれていますが、正式サポートがあるのは「32bit版」のみの対応です。そのため Windows 7や Windows Vistaの 64bitをお使いの方は DisplayLink社からドライバーをダウンロードしてくる必要があります。

[DisplayLinkドライバー ダウンロード]
http://www.displaylink.com/downloads.html

64bit版ドライバーの注意点はLCD-8000UDの製品特徴でもあるモニターの向きに反応して画面が回転する「自動回転機能」が使えません。ただ、画面の解像度設定(画面のプロパティ)から「縦画面表示」を指定することは可能です。

Slcd8000uddisp11


あと、特定機種のお話になりますが、ソニー製「VAIOノート type Z」をお使いのかた向けの情報です。type Zに 64bit版ドライバーをインストールすると途中で「DYNAMIC HYBRID GRAPHIC SYSTEM (AUTO/SPEED/STAMINA)」のステータス表示(LED)がおかしくなります。

具体的には、インストール中は画面が真っ暗になり、スイッチをSPEEDに設定していてもLEDがSTAMINAへ変わります。type Zユーザなら感じる「ハングアップした時の嫌な状態w」と同じになりますが、ここはじっと我慢して画面復帰を待ってください。(実測したわけではないですが 15分ぐらい?) あまりに長いので諦めそうになりますが辛抱を。。。

(4)問題点
LCD-8000UDの問題というわけではありませんが、「WinDVD Pro 2010」を使ってサブモニター側で出力すると「All2HDアップスケール機能」が無効になります。WinDVDのヘルプファイルなどを見ると無効になる旨が書いてあったのですが気づきませんでした。All2HDはお気に入りの機能だっただけに残念です。次のバージョンでは対応を願うばかりです。

(5)その他
LCD-8000UD背面にスピーカーのようなスリットが空いていますが音は鳴りません。サブモニター側でテレビ画面を映している時など音が欲しい時はあります。そういう時は Bluetooth等のワイヤレススピーカーなどを使うのが良いと思います。

(6)まとめ
画面サイズが 4:3なのでワイド画面ではありません。そのため 16:9のHD規格の映像を表示すると上下に黒帯が出ることになります。そういう意味では 10インチモニターの LCD-10000U (1,366x768)でも良かったと購入後に思いました。(※3)

※3: 実はここまで書かなかった最後の購入動機がありまして、それは「Androidアプリ開発」です。携帯電話や特定端末の開発をされた方には分かると思いますが、「端末エミュレータ」をサブモニター(LCD-8000UD)に表示したかったのです。その際に机においても大きすぎない 8インチモニターにしようと思いました。今回は、一般的な方が読むことを考慮して「DVD視聴」などを例にしました。

サブモニターがあれば Windows 7や Vistaにある「ガジェット」を表示してもいいですし、天気や株価などをウォッチするなど使い方は色々あると思います。幸い1万円台と比較的に手に入れやすい価格帯ですし、サブモニターの新しい使い方を模索するのも愉しいかも知れませんね。

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