SONY 新型ウォークマン NW-A867を使ってみた。(6)
今回は前モデル(NW-A857)のレビュー時に紹介できなかった「ビデオ再生機能」を新型ウォークマンで紹介したいと思います。
(1)トルネを使ってウォークマンへ転送(書き出し機能)
PlayStation 3(以下 PS3)ユーザにはお馴染みの地上デジタルチューナー「トルネ(torne)」には録画した番組をウォークマンへ書き出す機能があります。※1
※1: | この記事は「PS3 システムソフトウェア バージョン 3.73」「トルネ 3.00」のバージョンを元に確認しています。今後、システム側の仕様変更により実際の動作と記事の内容とが異なる場合があります。ご了承ください。 |
■下準備
トルネを使って録画番組をウォークマンへ書き出すには、トルネ内の「トルネ屋」と呼ばれるオンラインストアで“ウォークマン書き出し機能”を購入しなければなりません。価格は 500円でした。
トルネは「ダビング10」に対応しているので同じ番組を 9回まで書き出す(転送)することが出来ます。
■ウォークマンへ書き出し
録画済みの番組を書き出し(転送)にはウォークマン購入時に付属していた「WMポート用USBケーブル」でPS3と接続します。録画番組の一覧から書き出したい番組の上でメニュー(△ボタン)を出して“ビデオの書き出し”を選択します。
書き出しの際は「画質」や「字幕ON/OFF」「音声」などが選べます。1時間(実質54分)のバラエティ番組を「高画質+字幕OFF」で新型ウォークマン(NW-A867)へ書き出してみたところ 約20分かかりました。なお書き出し中にトルネの操作はできません。
モード | PS3変換時間 | 解像度 | サイズ |
標準画質 (512Kbps) |
18:45.96 | 480x270 | 252MB |
高画質 (1Mbps) |
18:56.74 | 480x270 | 451MB |
驚いたのが標準or高画質でも変換時間に大きな差はありません。ま、画面を見ながらストップウォッチで計測したので測定誤差は多分にあります。とはいえ約11秒差とは、、、単純に標準画質であれば高画質の半分の時間で変換が終わるものかと思っていました。画質による時間短縮がほとんどないのでウォークマンに空き容量があれば高画質で転送しても良さそうです。
アニメのように動画圧縮が見込めそうな番組だと結果も変わってくるかも知れません。上記の表は参考値として見て下さい。公式ページによると変換にかかる時間は録画時間の 1/2~1/3ほどと記載があるので仕様どおりですね。
■ウォークマンでの再生
書き出しが終わったら WMポート用USBケーブルを抜いて、ウォークマン側の“データベース作成中”の完了を待ちます。
HOME画面からビデオを選択すれば一覧の中に先ほど転送された番組があります。再生品質は小さい画面ながらまずまずといったところですね。携帯電話のワンセグ表示より美しいです。高画質と標準画質の差ですが高画質の方が映像の細部までクッキリ/スッキリしています。ただ電車内のように視聴環境が悪い(揺れる)場所では画質の差を感じるのは難しいと思います。
元の番組が「字幕放送」であれば転送時に字幕の有無を選択できます。ただ字幕は映像に“焼き込み”の形で入っているのでウォークマン側で字幕のON/OFFはできません。ウォークマンの小さな画面でも字幕に何が書かれているか認識はできますが、画面の 1/3ほどが文字で埋めつくされるので映像が見辛くなってしまいます。
新型ウォークマン(NW-A867)になってビデオ再生機能もバージョンアップしているようで、前モデルにはなかった「シーンスクロール」という機能が追加されています。シーンスクロールは転送した番組を 15秒や 1分間隔で映像をサムネイル化して表示する機能です。サムネイルになっているので目的のシーンを探しやすく便利な機能です。
映像以外の話では、トルネで転送した番組でも Bluetooth経由の音声出力はOKでした。Bluetooth機器の接続と確認は新型ウォークマン+MW600で行いました。
(2)動画ファイルを変換してウォークマンへ転送
新型ウォークマン(NW-A867)のビデオ再生仕様によると MPEG-4や AVC、WMVといった形式に対応しています。MPEG-4等は iPhone/iPod用に変換された動画ファイルとも互換性があるので、そのままウォークマンへ転送することも出来ます。(※一部再生できないものもあります)
もしISO形式のファイルを MPEG-4(mp4, m4v等)へ変換したい場合には「HandBrake」というフリーソフトがオススメです。HandBrakeは海外製アプリですが SourceForge.jpにて日本語版が公開されています。HandBrakeの詳細は他のサイトに説明を譲りますが、HandBrakeはフリーソフトでありながら再生(変換)品質も良い方だと思います。対応OSも Windowsだけでなく MacOSにも対応しています。
(3)動画機能のまとめ
トルネを使うことでテレビ番組も簡単にウォークマンへ転送できるようになりました。ただし新型ウォークマンでビデオ再生する際は以下の点にご留意ください。一部公式ページにも記載アリ。
- ウォークマンの再生画面は右手操作の横向き固定です。 (右利き専用インターフェース)
- トルネには「ビデオ変換を予約」する機能はありません。
上記の内、“右手操作の横向き固定”の仕様はいただけませんね。スマートフォンのみならず最近の携帯電話でも再生する向きを変更できる機種も多いので、ぜひメーカーには対応をお願いしたいです。
最後になりますが、前モデル(NW-A857)のレビューでは動画機能に触れられなかったので、今回記事にすることが出来て良かったです。トルネにウォークマン書き出し機能の追加があってからずっと気になってましたw
改善して欲しい点は残りますが、トルネに録画済みで未消化になっている番組を効率よく消化する方法としてウォークマンでの再生はアリかと思います。録画媒体がHDDだとつい録り溜めてしまうんですよねw
★次回は新型ウォークマン(NW-A867)の「まとめ」を記事にしたいと思います。
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