無線LANルータ NEC Aterm WR9500Nを使ってみた。(2)
前回はNEC Aterm WR9500Nの「仕様」や「製品特徴」をお伝えしました。今回は「使い勝手」や「気になったこと」「まとめ」を紹介したいと思います。
(3)使い勝手
Aterm WR9500Nは多くの機能を有しているのですが、すべての機能をチェックして紹介するのは困難です。今回はAterm WR9500Nの無線LANおよびストリーミング再生に特化して紹介したいと思います。
■ストリーミング再生 (動画)
前回の記事でお伝えしたとおり「ストリーミング再生(Slingbox)」ですが全く問題ありません。動作確認した機器は下記の通りです。
無線LAN親機: | Aterm WR9500N (Ver1.0.14) |
無線LANクライアント: | iPhone 4 (iOS:5.1.1) |
ストリーミングアプリ: | SlingPlayer for iPhone (Ver2.4.6) |
の組み合わせで確認しました。
こちらで動作保証することは出来ませんが今まで問題となっていた「再生途中で無応答」になる事象は出ていません。希に画面が止まることはありますが、数秒で回復するようになりました。(⇒ 以前はアプリ(SlingPlayer Mobile)を再起動するしかなかった)
■au Wi-Fi WINも安心?
今の時代、スマートフォン全盛ですが携帯電話(フィーチャーフォン)も併用しています。携帯電話のキャリアは au (iida G11)で通信定額サービス(ダブル定額)にも加入していますが、通信費を抑えるため「Wi-Fi WIN」も積極的に利用しています。
今まで Planex製の小型ルータ MZK-MF150を使っていたのですが Wi-Fi WINを使うと通信が不安定な状態でした。症状的には携帯電話とMZK-MF150とのWi-Fi接続は出来ているのですが少し時間をおいてから通信すると無応答になる事象がありました。
Aterm WR9500Nではそんな心配もなく通信できています。ただし、Aterm WR9500Nは正式な Wi-Fi WIN対応製品ではありません。ま、Wi-Fi WINの対応機器の多くは NEC製なので Aterm WR9500Nでも大丈夫なのでは?と思って購入しました。今ではWi-Fi WINも安心して使えるようになって満足しています。
(4)気になったこと
通信面では満足している Aterm WR9500Nですが気になった箇所もあります。
■設定保存は二段階
Aterm WR9500Nの設定は「二段階」になっています。例えば「MACアドレスフィルタリング」の設定であれば、新しい機器のMACアドレスを「追加」すれば機能は有効になりますが、「保存」を押しておかないと、停電などで不意に再起動した時に設定値も消えてしまいます。
「MACアドレスフィルタリング」を例にしましたが、設定によっては「追加」ボタンを押しても即時反映する/しない設定がある模様です。いずれにせよ再起動後も設定値を有効にしたければ画面左上の[保存]ボタンを押して正式に保存しなければなりません。※1
慣れない内は「保存」し忘れたら?と不安に感じるかも知れませんが、画面で「保存」しないと設定値が消える旨を知らせる警告文が表示されるので保存し忘れることはないと思います。
※1: | Cisco製ルータ等でいうところの「running config」や「startup config」のような関係ですね。 |
■最新の無線LANルータでも鉄筋住宅は苦しい?
過去にPLCアダプタ BL-PA510KTの記事でも書きましたが建物が鉄筋だとやはり通信を阻害してしまうようです。Aterm WR9500Nの製品が悪いというより無線LANの仕様や使用周波数帯に影響されているようです。
■DDNS設定は制限アリ
現在のファームウェア(Ver:1.0.14)では対応しているDDNS (Dynamic DNS)は「お名前.com」と「BIGLOBE」のみです。NEC製ルータなので BIGLOBE対応なのはわかるのですが、他にもメジャーなDDNSサービスがあると思います。
特にフリー(無料)のDDNSサービスに対応して欲しい人も多いと思うので、今後のファームウェアで改善して欲しいですね。
(5)まとめ
ホントはもっと便利で面白そうな機能(USB機能やECOモード等)があるのですが、日頃使っていない機能を紹介するのはポリシーに反するのでお伝えできませんでした。後日、未使用の機能を使うことがあれば記事にして紹介したいと思います。
Aterm WR9500Nは期待通りの安定した動作(特にWi-Fi関連)のおかげでストリーミングを見る機会がさらに増えました。価格が安い無線LAN製品は他にもありますが「安定した通信」が必要なシーンでは Aterm WR9500Nを選択肢に入れてみてはどうでしょうか? (ま、機器の相性ばかりはどうしようもないですが、、、)