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2012年9月24日 (月)

ポータブル・ミュージックプレイヤー iBasso Audio HDP-R10を使ってみた。 (3)

iBasso HDP-R10を販売しているヒビノインターサウンド社から、9/13付で「iBasso Audio“HDP-R10”納期遅延に関するお詫びとお願い」というアナウンスがありました。

予約販売していた頃から「HDP-R10は高価な製品なので、そうそう品切れはないだろう」と思ってましたが、人気の高さと歩留まりの多いパーツ群が品切れを生んだのでしょう。

今回の記事は HDP-R10の「音質」についてですが、この記事がまだ HDP-R10を手に入れていない方や興味はあるけど様子見の方の参考になれば幸いです。

(3)音質
直前まで使っていた音楽プレーヤーはウォークマン「NW-A867」になります。果たして HDP-R10の高音質技術(※1)がどの程度のモノなのか、NW-A867との比較を交えてレビューしたいと思います。

※1: 32Bit-DAC 「SABRE32 Reference audio DAC ES9018」や高速オペアンプ「OPA627」+高速バッファ「BUF634」の採用など。

<レビュー対象>
 iBasso Audio HDP-R10 + MDR-EX1000
  • [再生フォーマット]
    FLAC (16bit/44.1kHz)
    WAV (16bit/44.1kHz, 24bit/192kHz) ※2
  • [音楽設定]
    「EQ:オフ」「DF(フィルター):Slow Roll-off」「SRC(アップサンプリング):オフ」
<比較対象>
 NW-A867 + MDR-EX1000
  • [再生フォーマット]
    ATRAC Advanced Lossless
    WAV (16bit/44.1kHz) ※2
  • [音楽設定]
    「EQ:オフ」「DSEE(高音域補完):オフ」「VPT(サラウンド):オフ」「クリアステレオ:オン」

いつものように使用曲はリスニングする機会の多い J-POPやクラシック(オーケストラ)を聴いた時の感想になります。ヘッドフォンは「ソニー MDR-EX1000」を使用しました。あと、HDP-R10は 40時間ぐらい再生(経過)した状態です。(⇒ ちなみに HDP-R10は購入後に数時間のバーンインは必須です)

Hdpr1031_2ハイレゾ再生での比較を行うために「Net Audio Vol.07」に収録されている国府弘子さん演奏の WAV音源を使用しました。

「Net Audio Vol.07」には「国府弘子スペシャルトリオPIT INN LIVE」で演奏された曲をサンプリングレートを変えて三種類(16bit/44.1kHz, 24bit/96kHz, 24bit/192kHz)収録されており、オーディオ機器の聴き比べにオススメです。(※2)

余談ですが、「国府弘子スペシャルトリオ」にはコナミのゲームでお馴染みの TAPPYさんがドラマーとして参加されていました。こんなところで名前をお見かけするとはw プレーヤー(奏者)としてもご活躍されているとは流石です。

■高音域
オーディオCD(16bit/44.1kHz)の再生では NW-A867と違いはほとんど解りませんね。どちらも自分の耳で感じる高音域の限界まで鳴っています。音色的には HDP-R10の方がやや硬質な感じがします。あと楽器のパートや音の一音一音が分離しており、音も良く動いています。

ハイレゾ(24bit/192kHz)再生では、演奏者の息づかいや収録現場の雰囲気などもより伝わって来ます。HDP-R10は高サンプリング(ハイレゾ)の再生が主体だと思います。本来、ハイレゾは人間の可聴範囲(※3) を超えるオーバークオリティな収録のハズですが HDP-R10を通して再生するとハイレゾ音源の魅力が良くわかります。

※3: 人間の可聴範囲はおよそ 20Hz~20kHz。サンプリング周波数が 44.1kHzであれば可聴範囲は 22.05kHzまで表現可能。(参考URL: AV Watch)

■中音域
ボーカルに明るさやパワー感がありますね。常にドライブが掛かっている感じがします。歌手の声量が HDP-R10の音量とマッチして、厚みのある音をタップリ聴くことが出来ます。また、メリハリのある音なのでブラス(金管楽器)の「バリバリ」した音は聴いていて愉しいです。

ちなみに再生環境の悪い電車の中でも、音がシッカリしているので音量を下げてもボーカルがモゴモゴとつぶやいている感じはありません。一方、NW-A867の場合、電車などでは中音域が騒音に埋もれてしまう所がありますね。

■低音域
NW-A867 + MDR-EX1000の組み合わせでは EQを掛けないと物足りなく感じていた低音域(特に外出時)が、HDP-R10では EQオフでも普通に聴くことが出来ます。HDP-R10で普通に聴くことが出来る理由はヘッドフォン/イヤフォンの性能をフルに使い切っているためと思われます。

例えば、iPhone4に付属のイヤフォンであっても、HDP-R10と繋げてみると「アレ?再生領域が広がった?」と思うことがありました。今まで「このイヤフォンの再生限界はこの辺り」と自分の中で思い込んでいた部分があり、いい意味で裏切られました。

音に安定感があり、深い低音でも音が潰れたりせず、「腰が据わっている」という表現がピッタリくる低音です。

■まとめ
HDP-R10はデジタルオーディオらしい「キリッ」とした音です。上述したとおり、音に安定感があり、厚みのある音がタップリ愉しめます。ポータブルオーディオでこれだけ再生できれば満足でしょう。

ただし、HDP-R10の音がすべて良く聞こえるかと言えば答えは「ノー」です。HDP-R10の性能やパフォーマンスは非常に高いのですが、「いい」と感じる官能性能?の面ではオーディオCDが作成された環境や収録状況によって評価も変わってきます。

例えば、オーディオCD収録(16bit/44.1kHz)のモノの中には「聴き応えの悪くなった」ものがあります。具体的には HDP-R10で再生させると「淡泊」に感じたり、「解像度に物足りなさ」を感じてしまいます。そして、その原因はオーディオCDの情報量不足にあると思われます。

HDP-R10で従来のオーディオCD収録のものを聴く価値が無いわけではありませんが、「HDP-R10がすべてを満たしてくれるプレーヤーではない」ということはお伝えしておきたいです。(蛇足になりますが、イメージ的には「ビデオ端子のビデオデッキやゲーム機を最新のフルHD対応テレビに繋いでも美しいとは思わない」理由と同じです)

★次回は HDP-R10の「再生機能」を記事にする予定です。

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