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2014年1月

2014年1月27日 (月)

密閉型インナーイヤーレシーバー「XBA-H3」を使ってみた。 (2)

前回は XBA-H3の仕様や使用感などを紹介しました。今回は XBA-H3の後編で「音質」「気になったこと」「まとめ」になります。

(4)音質
イヤホンを購入して一番気になるのが音質ですね。今回も音域別にインプレッションをお伝えしたいと思います。なお、XBA-H3は発売日(2013/10/25)には手に入れており、現在までに 100時間以上は再生していると思います。

<レビュー対象>
 XBA-H3

<比較対象>
 MDR-EX1000, MDR-1RBT

[再生プレイヤー]
iBasso Audio HDP-R10
Gein: Lo / EQ: OFF / DF: low Roll-off / SRC: OFF / Firmware: v9.0.3β

XBA-H3のファーストインプレッションは『耳の中でBOSEのスピーカーが鳴っているw』でした。例えるなら、カラオケ店へ行った時に感じるスピーカーからの高い音圧と力強さ。それと同じような印象を XBA-H3から受けました。ソニーは景気/勢いが出てくるとドンシャリ傾向になるのかしらん?w

■高音域
「ハイレゾ」でもっとも恩恵を受けるのが高音域です。XBA-H3の高音域側の再生周波数帯域を確認すると MDR-EX1000(30kHz)よりさらに上の 40kHzまで帯域があります。

高音域の性能が MDR-EX1000以上ということで「サ行が刺さる」等を心配しましたが、結果から言うと杞憂だったようです。むしろ高音域で刺激を生まないように“抜け”が作られているように感じました。

エージング中は特定の音(楽器)だけ浮いて聞こえる事もありました。具体的には、CD音源(16bit/44.1kHz)で「スレイベル(鈴)」や「タンバリン」などの金属音がカチカチと耳に付く感じがしました。今でも曲によっては気になることもありますが、エージングでだいぶバランスも良くなっています。

もっとも、CD音源ではカチカチ聞こえた高音も、ソースをハイレゾ音源に換えてみると評価も一変。曲の魅力を増す「澄んだ音」に聞こえるのが不思議でした。やっぱり XBA-H3が本領を発揮するのはハイレゾ音源ですね。

■中音域
中音域の確認にはポップスのボーカルに注目して聴いています。凡庸なイヤホンは、アカペラは上手く聞こえても、他の楽器が加わっていくとボーカルが音に埋もれる傾向にあります。

その点、XBA-H3の場合、他の音色がミックスされて行っても、音が埋もれてしまうことがありませんね。むしろ、音が重なり合うツインボーカル(デュオ)の曲でハイブリッド型(BA+D)の奥深さを見たような気がします。デュオの“ハモり”を体感できた時は嬉しくなってしまいましたw

■低音域
シッカリした低音は曲に安定感を与えますね。BA型も内包しているので低音にもキレがあり、小気味よい感じです。モニター好きの人にはややドンドンして聞こえるかも知れません。ただ、一般向けには低音が出ている方が人気は出そうです。

他のイヤホンでも、ポップスのドラムが常時ズンドンしているとウンザリしますが、XBA-H3の低音は程よく抑えられているので不快な感じはありません。イヤホンのポテンシャルは高いので、音域があえば「地響きするような低音」も味わえます。

■音質まとめ
XBA-H3は小柄ながら映画館やホームシアターで聴いている様な迫力を持っています。今回、試聴に『ミッション:インポッシブル (1996年)』のサントラを聴いてみたのですが、映画館で聴いた音と迫力がそのままだったので思わず笑ってしまいましたw

[ミッション:インポッシブル ― オリジナル・サウンドトラック]
Mip_cd11_2
※同CDはハイレゾ収録ではありません。画像は amazon.co.jpより引用

XBA-H3をより愉しむにはハイレゾ対応プレーヤーでハイレゾ音源を再生するのが望ましいですが、既存のプレーヤーでも再生能力の高さは実感できます。マニアな人はモチロン、『ハイレゾって何?』という“ハイレゾ初心者”の方にも、CDや圧縮音源(mp3等)との違いを感じ取って貰えると思います。

ここまで音質の感想を書いてきましたが、最後に注意点があります。
今回、試聴に使った HDP-R10はβ版ファームウェアを使っています。HDP-R10はファームウェアのバージョンによって音の聞こえ方が微妙に違います。ただし、これは HDP-R10に限った話ではなく、「音の伸び」や「音域ごとのバランス」など、メーカーの設計ひとつで性格もガラリと変わります。

そのため、XBA-H3の購入を考えている人は、ぜひ試聴をオススメ致します。日頃使っている音楽プレーヤーで音を確認して、納得して購入するのが良いと思います。

(5)気になったこと
ソニー初のハイブリッド型ですが、不満点はほとんどありません。ただ、細かな部分で気になった点を書いておきます。

・コードは長め
接続コードは長さが 1.2mあり、ワイシャツの胸ポケットにウォークマン(NW-A867)を入れた状態だと、コードはかなり余ります。付属品に「ケーブル巻き」を同梱していますが、グルグル巻きになったコードは見栄えが良くないです。個人的にはリモコン付コードは不要なので、ショートケーブルを付属して欲しかったです。

・イヤーハンガーが密着しない?
耳の後ろ辺りに来るケーブルの巻き込みが弱い感じがします。ま、密着し過ぎると、逆にイヤな人もいるかも知れません。MDR-EX1000に慣れ親しんだので違和感を感じるだけかも?

(6)まとめ
XBA-H3は魅力のある製品であるものの、実勢価格で 3万円を超えるため、購入を躊躇っている人もいるかと思います。試聴できるショップなどは少ないかも知れませんが、ぜひ実機を試して欲しいですね。今までのイヤフォンと比べて、音の密度の違いに気づいて貰えると思います。そして試聴で気に入れば、(購入に向けて)背中を押してくれることと思いますw

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