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2015年7月

2015年7月31日 (金)

LAN対応HDゲームキャプチャーボックス REX-HDGCBOX2を使ってみた。 (2)

前回はREX-HDGCBOX2の「概要」と「ストリーミングモード」を紹介しました。
今回は録画モードのレビューの続きと「まとめ」で記事を締めくくりたいと思います。

(2)使い勝手 (3つの録画モード)

■SDカード録画モード
キャプチャした映像を直接SDカードへ書き込むモードです。
SDカード録画モードはパソコンのスペックを気にしなくていいのが利点です。

Rexhdgcbox224
他のモードと違う点は、録画中にスクリーンキャプチャ(静止画)を撮ったり、音声合成(実況プレイ等)はできません。

録画ファイルの大きさは、1ファイルあたり最大4GBです。あとは通番をつけて分割保存されます。4GBごとにファイルが出来るのは、FAT32の仕様によるものですね。

なお、SDカード録画モードの設定は「UtilityTool」を使います。
Rexhdgcbox221
パソコンと接続して、このツールを使えば、必要最低限の設定ができます。

SDカード録画モードで注意したいのが「空き容量」です。本体LEDで「空き容量なし」は伝えてくれますが、「まもなく枯渇」を知ることはできません。録画したい時に容量がないのは困るので、パソコンで録画データを読み取ったら、削除(移動)するのがいいですね。

・32GB以上のSDカードは使えるか?
REX-HDGCBOX2は 32GBまでの SDHCに対応しています。
(自己責任の範囲で) 64GB以上の SDXC対応カードを使えるか試してみました。

結果は使えました。ただし、フォーマットを「FAT32」にしなければなりません。exFATやNTFSではダメです。SDXCカードをFAT32でフォーマットするのはちょっとグレーな使い方なので、方法は割愛します。どうしても使いたい人は検索サイトで「SDXC FAT32」等で調べれば出てくると思います。

・Eye-Fiは使えるか?
SDカード録画で不便なのは、録画データの取り込み時でしょうか。SDカードをパソコンに差し替えないといけないのが、面倒といえば面倒ですね。

差し替えの手間を軽減するため Eye-Fi (Wi-Fi内蔵SDカード)を試してみました。結果はNG。残念ながらデータ転送できませんでした。どうやら Eye-Fiは SD_VIDEOフォルダ配下のデータを転送しているようで、REX-HDGCBOX2のようにドライブ直下にデータを作る機器には対応していない模様です。

■パソコン録画モード
録画データを直接パソコンへ取り込むモードです。
ストリーミングモードより、安定かつ高画質に録画することができます。

Rexhdgcbox225
専用ソフト「RATOC GameRecorder」を使って録画します。パソコンの大容量ストレージが使えるので長時間録画に向いています。ちなみに録画データは一度の録画につき一つのファイルに保存されます。SDカード録画モードのようにファイル分割されることはありません。

パソコン録画モードも1080p/30fpsでの録画可能です。録画状態をウインドウで確認できますが、ストリーミングモードと同様に 2,3秒の表示遅延があります。

「RATOC GameRecorder」にはスナップショット(静止画)ボタンがあるので、スナップショット撮影を多用する人には便利なモードです。なお、パソコン側がハードウェアアクセラレーションに対応していれば低負荷のキャプチャも可能です。

■録画モードまとめ

録画モード最大解像度/最大フレームレート長時間録画ライブ配信
ストリーミング △720p,480p,480i/30fps △スマートフォン等はメモリ容量に依存
SDカード ○1080p/30fps
1080i,720p,480p,480i/60fps
△32GBまで SDカード容量に依存 ×
パソコン ○1080p/30fps
1080i,720p,480p,480i/60fps
○大容量のHDD等へ保存できるため、長時間録画可能

(3)気になったこと

  • HDMIパススルーは電源OFF時には機能しない
    REX-HDGCBOX2の電源が入っていないとHDMIパススルーは使えません。たまにしかキャプチャしない人も常時電源をいれておくか、ケーブルのつなぎ替えが必要です。
  • 直接HDDやUSBメモリに録画する方法がない
    他のキャプチャ製品にあるような「HDD」や「USBメモリ」への録画はできません。外部ストレージへ録画する場合は、パソコンを経由する必要があります。
  • 本体側にスクリーンキャプチャ(静止画)ボタンがない
    本体の録画ボタンは「動画専用」です。スクリーンキャプチャ(静止画)専用ボタンも設けて欲しかったです。
  • 本体LEDの色で動作状態を判別するのは困難
    エラー状態を本体LEDの色や点灯/点滅で判断するようになっています。ただLEDのパターンは録画モードごとにあり、原因を探ろうとするとマニュアルが手放せません。もっとシームレスにエラーが判るといいですね。
  • ケーブルの取り回しに難あり
    各ケーブルを3方向から接続するので、机などに設置する際にケーブルの取り回しに苦労します。出力/入力で束ねると、電源ケーブルが脇にあって意外とジャマです。(L字型USB-Bケーブルを使って解決)

(4)おまけ
HDCP対応機器の録画はできませんが視聴のみなら可能です。
ストリーミングモードなら最大4台まで同時表示できます。

Cap23_3

・出力: PS Vita TV
・表示: Lenovo Miix 2 8 (Windows 8.1)、iPhone 5s

(5)まとめ
本来のキャプチャは納得のいく画質と使い勝手がありました。また、目的のひとつだった「セカンドスクリーン」的な使い方もできましたし、製品には満足しています。

惜しむらくは 1080pでの 60fps対応が見送られたことでしょうか。次の製品では対応して欲しいですね。ま、性能と価格のバランスもありますし、今回は納得して購入しました。

最後になりましたが、キャプチャ製品は色々ありますが、本機の特徴である「ストリーミングモード」や「スマートフォン対応」に惹かれた人には買いだと思います。iPhoneでリアルタイムのキャプチャ動画を見られた時は、ちょっとした感動がありましたよw

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