デジカメ・カメラ用品

2015年4月30日 (木)

カメラベルトホルダー b-grip UNOを使ってみた。

ミラーレス機はカメラ市場の中でも活気がありますね。コンパクトで持ち運びがラクですし、マウントアダプターで夢は広がりますし、何より画質も良好です。

ミラーレス機が普及すると、カメラ道具もミラーレス機に合わせたものが出てきます。当ブログでお馴染みの「カメラベルトホルダー b-gripも例外ではありません。新しく『b-grip UNOになって登場しました。使ってみた感想などを書きたいと思います。

[b-grip UNO]
http://www.blackfalcon.jp/b-grip/uno.html

Sbgripuno11

<製品仕様>
本体寸法:高さ11cm x 最大幅 9.5cm、本体質量:130g、カラー:本体/ブラック クイックリリースプレート/レッド、付属品:クイックリリースプレート、推奨荷重:5kg以下(快適携行の目安です。強度は50kgの試験をクリア)、主な素材:ガラス繊維混合テクノポリマー樹脂(LANXESS)ステンレス

(1)仕様
UNOの大きさは、高さ 11cm x 幅 9.5cmです。少し横幅のあるスマートフォンをイメージして貰えるといいと思います。重さは 130gで、これも同じくスマートフォン+αぐらいの重量です。スマートフォンと同じような寸法+重量ということは、人が持ち運べる手軽なサイズということが言えるかも知れません。

ベルトは付属しないので、ホルスタースタイルの場合は自前のベルトを利用します。なお、メーカーによると以下のベルトおよびストラップ(リュック)への取り付けが可能なようです。

<ベルト> 幅6cm以内/厚さ1.2cm以内
<ストラップ> 幅7.5cm/厚さ1.8cm以内

UNOの話を進める前に、別の b-grip製品を紹介しておきます。それは、ミラーレス機より大きなカメラを対象にした「b-grip EVO」という製品です。詳細は過去記事に譲りますが、前モデルEVOとの比較を交えて紹介して行きたいと思います。

...ということで、まずは UNOとEVOの機能の違いから。

■UNO vs EVO機能比較
UNO★ EVO
肩ベルト装着 ○ 標準機能 △ 別途トラベルキットが必要
ロック機能 ○ 標準機能 ○ 標準機能
スタンド機能 × ○ 標準機能

肩ベルトへの取り付けが「標準機能」になったのは大きいです。UNOはカメラの取り付け場所を変えたい時に、すぐに対応できます。残念ポイントは、スタンド機能がないことですね。ま、スタンド機能があっても、ミラーレス機はカメラ本体よりレンズの方が重くなるケースもままあると思うので、仕方がないかも知れません。

Bgripuno12
※UNOはこんなにコンパクト!

(2)使い勝手
b-grip UNOになっても使い勝手のよさは健在です。
シチュエーションごとの使い勝手を紹介します。

■撮影時
リリースレバーをスライドさせればカメラを取り外せます。被写体を前にすぐに撮影姿勢を取れるところが b-gripの美点です。カメラの脱着(リリースレバーの操作)には両手を使う必要があります。片手で脱着できた方が便利ですが、おそらく転落事故の防止のため、あえて両手を使っているものと思われます。

■レンズ交換
クイックリリースプレート(赤色パーツ)は反対方向へ取り付けできます。両手がフリーになるので、レンズ交換しやすいです。これも b-gripの利点のひとつです。

Dsc01318 撮影協力:大阪のT.Kさん

■ベルト脱着
UNOはボルトを緩めてベルトを差し込むようにブラケットを装着するだけでOKです。これは便利です。EVOも「ベルトを巻くだけ」なのですが、b-grip本体へベルトを通したりするのが結構面倒でした。

UNOで採用された針金ブラケットは実用性がとても高いので、EVOにも針金ブラケットバージョンを作って欲しいですw

■収納面
収納時はブラケットを画像のようにしておけば部品もなくさないし、何より収納スペースを節約できます。EVOは付属ベルトが結構かさばるのが難点だったので、、、

Dsc01382 Dsc01383

(3)b-grip製品との互換性
UNOと発売済み b-grip製品との互換性を確認してみました。

b-grip製品 互換性チェック
三脚アダプタ
ハンドストラップ ×
トラベルキット ×
EVO用クイックリリースプレート ×

今のラインナップだと使えるのは三脚アダプタだけですね。
あと、オプション品ではないですが、UNOのリリースプレートは EVO本体に装着可能です。

(4)UNOは小型カメラ以外に使えるか?
UNOは魅力のある製品なので、既存の b-gripユーザでも『欲しい』と思った人もいると思います。UNOの推奨機材荷重は 5kg (耐荷重テストでは 50kgまでw)なので、多くのカメラに装着可能です。ただし、耐荷重よりもっと物理的な問題で無理かも知れません。

Ndsc01304試しに手元にある SONY α380に装着したところ、リリースレバーがカメラと接触しました。無理をすればこの状態でも使えますが、キズや故障の原因になりそうです。小型カメラ以外は素直に EVOを購入することをオススメします

あと、“互換性”のところで書きましたが、b-grip EVOのクイックリリースプレートは UNOのカメラホルスターへ装着することは出来ません。大きさが微妙に違います。クイックリリースプレートを少し削れば行けそうですが、加工したらメーカー保証外になります。あえてメーカーが非互換にしているものと想像します。

Dsc01298_2
※UNOに EVOのクイックリリースプレートは装着不可

(5)気になったこと
UNOは完成度が高いので、ほとんど不満はないのですが、気になったことを書いておきます。

・プレートがガッチリ固定できない場合がある
クイックリリースプレートをカメラに強く固定しても、カメラが回ってしまうことがありました。どうしても接地面が小さいので、摩擦が足りなくカメラがガッチリ固定できないようです。

・可動式液晶モニターに干渉する場合アリ
Dsc01312_4リリースプレートがカメラの液晶モニターのヒンジに干渉して、液晶のアングルが変え難いことがあります。リリースプレートが前後してくれれば良かったのですが、残念ながらネジ位置は固定です。

ただし、画像のようにハンドストラップで“ゲタ”を履かせてやれば、この問題を回避できるかも知れません。(画像のGX1は固定液晶ですが、、、)

・ロック機構は指が入りにくい
固定ボルト、リリースレバー、ロックの各機構は密集しています。その中でもロックはカメラと固定ボルトの間に指を入れなければならず、ロックON/OFFは結構タイトです。ロックを積極的に使っている人は少数だと思いますがw、少し気になりました。

(6)まとめ
ミラーレス機はコンパクトなので、ポシェットやカバンに収納しておけば b-gripは必要ないと考えていました。今回、UNOを使ってみて「両手がフリーになる」「レンズ交換がラク」な点など、b-gripの魅力を再確認しました。

b-grip EVOは無骨で如何にも「男のアイテム」という感じでしたが、UNOは小型で、女性の方にも違和感なく使って貰えるかと思います。撮影旅行のお供にオススメです~

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2013年2月26日 (火)

コンパクトデジカメ用ディフューザ「ピカリピカリ」を使ってみた。

マクロ撮影でカメラに内蔵のフラッシュを使うと被写体が白飛びするので、内蔵フラッシュの使用は“御法度”なところがありますね。

折角カメラにフラッシュが内蔵されているのであれば、補助光として利用しない手はありません。今回、ご紹介する『ピカリピカリ』は内蔵フラッシュを使ってキレイにマクロ撮影することが出来る製品になります。

[ピカリピカリ -- コンパクトデジタルカメラ用ストロボアダプター]
http://www.pikaripikari.com/


Pikari31_2
※画像は公式ページより引用

(1)製品仕様
ピカリピカリを使う際は、コンパクトデジカメとピカリピカリを専用の三脚用ネジで固定します。大きさや形の違うデジカメに対応するため「拡散板」や「減光板」は自由に動く“フレキシブルアーム”に取り付けられています。もし、フラッシュの光が強すぎて被写体が白飛びしてしまう場合には、拡散板や減光板を内蔵フラッシュの位置に被せてフラッシュの光量をコントロールします。

Pikari71_2付属品は以下のようなものです。
・ピカリピカリ本体 x1個
・簡易三脚 x1個
・マクロレンズ x2個

価格は 5,680円(税込)※1 でした。購入時は“プレオープン価格”だったので、今後、価格が変わっている可能性があります。なお、付属品の種類は「セット」によって変わってきます。今回は購入から除外しましたが「背景紙+台」をセットしたものもありました。自分の用途にあったセットを選びましょう。セットの詳細は公式ホームページをご確認ください。

※1: 本体 4,980円+送料 700円 (プレオープン価格)

付属のマクロレンズですが、46mm径のものが使われています。オプション?として同サイズの偏光フィルターや各種フィルター類を持っていればそのまま使えます。表現力を高めるのに役立ちそうです。

(2)使用感
ピカリピカリは「時計や宝石等のアクセサリ」や「フィギュア」等の小物の撮影に向いています。利用シーンは様々ですが、例えば「ブログ用」や「オークション出品時の商品紹介」の画像にピカリピカリを使えば、被写体の見栄えを良くしてくれます。

実際のところ、使いこなすまでに多少の慣れ(試行錯誤)は必要でしたが、5,000円前後で購入できる照明機材と考えると良く出来ている部類に入ると思います (照明機材は高額なモノが多いので、、、)。ピカリピカリは約50g (マクロレンズ含まず)と軽量なので、手持ち撮影も苦になりません。手持ち撮影が出来るので三脚では撮りにくい方向からも気軽に撮ることが出来ます。

マクロ撮影は室内灯を積極的に利用すれば比較的キレイに撮ることができます。ただ、デジカメの機種によるのかも知れませんが、今回撮影に使用した「IXY DIGITAL 2000 IS」では納得のいく画像を得るまでにそれなりの時間がかかりました。例えば、ピカリピカリの減光&遮光板の位置調整はモチロンのこと、カメラ側では ISO感度や露出設定など、設定を変えては撮影を繰り返す必要がありました。

そのため、デジカメ初心者がすぐにキレイな撮影が出来るか?というと難しいかも知れません。せめて ISO感度や露出設定ぐらいは変更できないとツライと思います。(繰り返しますが、デジカメの種類によっては簡単に撮影できるかも知れません)

(3)撮影ノウハウ
■スローシンクロ
Spikari61まず、デジカメ側の設定ですが「スローシンクロ」が用意されている機種は積極的に使った方がいいと思います。どうしてもフラッシュを使った撮影は被写体より後ろの部分が暗くなってしまう傾向にあります。スローシンクロ機能があれば明るさを自動補正してくれるので便利です。

なお、「スローシンクロでも補正しきれない」or「スローシンクロ機能がない」場合は、露出を調整するか、ISO感度を高めに設定するのが良いと思います。

※右画像は「IXY DIGITAL 2000 IS」設定画面のもの

■被写体との距離
撮影ボックスを使っていると特に感じるのですが、ピカリピカリの減光板の位置が悪いと被写体の背景部分に“光量ムラ”が見られます。

また、近距離での撮影は内蔵フラッシュの強い光のため、画面端(内蔵フラッシュの対角線側)で光量落ちが見受けられます。被写体との距離感は経験と工夫がいりますね。

■外部フラッシュとの違い
ピカリピカリ単体では「天井バウンス」のような効果は望めません。撮影ボックスであれば多少の光の跳ね返りは期待できますが、被写体 全体に光が回り込むほどの光量はありません。そのため被写体に立体感を生むような演出は期待できません。

もし、花瓶やフィギュアのように“高さ”があるものは撮影ボックスには入れず、室内灯を当てにして撮影した方がキレイに撮れると思います。 (室内灯+ピカリピカリの 2灯撮影)

■ピカリピカリの取り付け角
ピカリピカリを取り付ける際はフレキシブルアームがフラッシュ部に被らないようにデジカメをセットします。その為にデジカメを“斜め”に取り付けても問題ありません。ベストな取り付け位置を探しましょう。 (説明書にも書いてあります)

Spikari51 ※デジカメを斜めに設置してもOK

(4)撮影例
ピカリピカリを使ってフィギュアをマクロ撮影してみました。
デジカメは「キヤノン IXY DIGITAL 2000 IS」を使用しています。 (ISO200で撮影、画像は比較のためトリミングしたものを使用)

Sa2pikarihikaku1_2

撮影例を見て判りやすいのが「顔の明るさ」ですね。室内灯の方は前髪の影で表情が暗くなっていますが、ピカリピカリの方は表情も明るく目鼻立ちもハッキリしています。あと、髪の毛のグラデーション塗装もキレイに撮影できています。

ピカリピカリ側で少し気になるのは、鎧が赤味を帯びている点ですね。。。もう少し離れて撮れば赤味は抑えられるのですが、今回はちょっと被写体に寄りすぎましたw

あと、よく見比べるとピカリピカリ側で鎧の胸部に「キズ」のような跡が確認できます。これはフィギュアに元々付いていたキズです。なので室内灯側にもキズはあるのですが光の加減で写っていません。フラッシュを使うことで細部(キズ)までクッキリ映し出しますね。

(5)気になったこと
ピカリピカリを使っていて気になった点を紹介したいと思います。

  • 付属マクロレンズ使用時の注意
    ⇒ 特に沈胴式は接触しないように注意すること。
    ⇒ 当然の事ながらマクロレンズを使うと僅かにフォーカス(像)は甘くなります。
  • 周辺光量は落ちやすいのでトリミングを基本に?
    ⇒ 被写体に近付きすぎるとフラッシュの光が極端になります。繰り返しの説明になりますが、「デジカメのフラッシュに近い側は明るく、反対側は暗い」等の状況になりやすいです。その場合は「暗くなった部分は切り捨てる」ぐらいの気持ちでトリミングするのが良いと思います。
  • 三脚ネジの紛失に注意
    ⇒ 付属の三脚ネジは“脱落防止”の機能はありません。三脚ネジを紛失してしまうとピカリピカリが使えません。大事に保管しましょう。次期ピカリピカリでは三脚ネジの脱落防止があればいいですね。

ピカリピカリから脱線しますが、マクロ撮影がメインでなければ、以前に紹介した「フォトラ」も便利です。予算が許せばピカリピカリの良い比較対象になると思います。

(6)まとめ
カメラ関連の製品は数多くありますが『ピカリピカリ』のように、今なお「新しい発想」で「新しい製品」が生まれてくるカメラの文化は面白いです。今後もこういった製品が出て来て欲しいです。

そそ、今のところピカリピカリは amazon.co.jpや楽天市場などのネットショップでは購入できません。お求めの際は公式サイトから購入して下さい。面白い製品なのでもっと販路が広がるといいですね。

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2012年5月13日 (日)

b-grip専用の三脚アダプターとNewトラベルキットを使ってみた。

前回は新しく発売された「b-grip専用ハンドストラップ」を紹介しました。今回も引き続き b-grip専用のオプション品「三脚アダプター」と「Newトラベルキット」を紹介したいと思います。

(2)三脚アダプター
当ブログでは b-gripで三脚を使う手段として「マンフロット 323チェンジプレート」を紹介して来ましたが、パラゴンジャパンさんから“b-grip専用の三脚アダプター”が販売されました。

[b-grip Tripod Adapter]
http://www.paragonjapan.jp/b-grip/parts.html#adapter

Tripodadapter3
<製品仕様>
本体寸法:長さ 約70mm 幅 約58mm 高さ 約15mm、本体質量:約41g、カラー:ブラック、材料:ガラス繊維混合テクノポリマー樹脂、ステンレス

■使用感
b-grip Tripod Adapterは底に三脚用ネジ穴が開いて既製品の三脚を取り付ける事が出来ます。言わずもがな b-gripとの相性は良いです。今までこの手の純正品?がなかったのが不思議なくらいです。

■マンフロット 323チェンジプレートとの違い
b-grip Tripod Adapterを使うメリットは「価格」と「重さ」ですね。この後の比較表を見ていただければ一目瞭然ですが、本体価格はマンフロット 323チェンジプレートより b-grip Tripod Adapterの方が安いですし、持ち運びに影響する「重さ」もb-grip Tripod Adapterの方が軽いです。

- b-grip Tripod Adapter 323チェンジプレート
大きさ ※1※2 49x72x15mm 51x74x24mm
重さ ※1 33g 102g (台座部分のみ)
実勢価格 ※3 1,980円 3,070円
備考 b-grip専用 DIN規格のクイックシュー
レバーロック機構付き
※1: 実測値 (簡易測定のため厳密性はありません)
※2: 突起部分は含まず
※3: Amazon.co.jpでの価格(2012/5/13現在)

重さの違いは主に323チェンジプレート本体が金属製であることですね。b-grip Tripod Adapterはプラスチック製なので軽量ですが強度面では 323チェンジプレートに分があります。ま、ハードな現場でもない限り通常利用では b-grip Tripod Adapterで問題ないと思います。

■気になったこと

  • b-grip Tripod Adapterにはレバーを固定する機構がない
    ⇒ b-grip Tripod Adapterに b-grip(カメラ)を載せる際に両手を駆使しなければなりません。例えば右手でカメラを持って、左手でb-grip Tripod Adapterのレバーを開放と片手操作となってしまいます。一般的な?クイックシュー(323も含む)だとレバーを固定/開放する機構があるので三脚に設置する時に両手でカメラを持っていられるので安心感があるんですよね。
  • 323クイックシューとの互換性
    ⇒ 323クイックシュー(プレート)は b-grip Tripod Adapterでは使えません。プレートの大きさが違います。もしこれから b-gripを購入される方でマンフロット製へのこだわりがなければ b-grip Tripod Adapterを買っておけば良いと思います。

■余談
b-grip製品を取り扱っているパラゴンジャパンさんの紹介ページでは自由雲台を使って b-grip Tripod Adapterと 323チェンジプレートを組み合わせた使い方の画像があります。これって余程のマンフロット好きじゃないとこういう使い方はしないような気が。。。(笑)

Tripodadapter2
b-grip Tripod Adapterと 323チェンジプレートを組み合わせ例w
画像は公式ページより引用

(3)Newトラベルキット
以前にも「b-grip用トラベルキット」を紹介したことがありましたが、早速リニューアルしたものが発売されています。

[New b-grip Travel Kit]
http://www.paragonjapan.jp/b-grip/travelkit.html

Newtravelkit1_3

<製品仕様>
本体質量:41g (付属品全て含む)、カラー:ブラック、内容品:アダプター コネクター カメラ保護カバー、材料:ラバー ガラス繊維混合テクノポリマー樹脂 ナイロン

■新旧トラベルキットの違い
ほぼ新旧のトラベルキットの内容物に違いはないのですが、ただ一点だけ“New”になって「ショルダーストラップアダプター」の素材が変更になりました。

具体的には旧モデルのトラベルキットでは布で出来たゴムバンドのような素材でしたが、新モデルは完全なゴム体になりました。素材の変更がどういった違いを生むかというとザックやバックパックに取り付けた際の「カメラの横揺れ」が押さえられます。

Newtravelkit2_2 上側: 旧トラベルキット
下側: Newトラベルキット

お断りしておくと Newトラベルキットを購入したものの実地テスト(山登り)はしていません。代わりに室内でザックにNewトラベルキット+カメラを装着した状態で体を左右に振ってみたところ横揺れがマシになった様な気がしました。

実際に Newトラベルキットを使う機会があればこの記事に追記したいと思います。なお過去記事にトラベルキットの装着方法や注意点などを書いています。使い勝手の面で新旧に違いはないので良ければご覧ください。(こちら)

(4)まとめ
今回紹介した製品(ハンドストラップ、三脚アダプター、Newトラベルキット)は日本代理店のパラゴンジャパンさんのページで確認できます。本家サイト“bgrip.com”のサイトではまだ紹介されていないようです。(日本先行販売?)

さらに躍進を続けるb-gripワールドですが、これからもユーザに便利な製品を開発・提供していって欲しいものですね。ほぼ不満点はなくなりましたが、あとはカメラをワンタッチで装着できる b-gripが出来れば最高なのですがw

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2012年5月 7日 (月)

b-grip専用ハンドストラップ(b-grip Hand Strap)を使ってみた。

少し前にデジカメWatch「デジカメアイテム丼」の記事で b-gripが紹介されていました。記事を読むと知らない間に発売されていた「b-gripのオプション品」」があり早速購入することにしました。購入したオプション品のうち今回は『b-grip専用ハンドストラップ』を紹介したいと思います。

(1)ハンドストラップ
このハンドストラップ(b-grip Hand Strap)は既にb-gripを持っていることが前提の製品です。(b-gripを持っていない人はクイックリリースプレートが同梱された「b-grip Hand Strap+」製品もあります)

[b-grip Hand Strap]
http://www.paragonjapan.jp/b-grip/handstrap.html

Handstrap12 Handstrap11

<製品仕様>
本体寸法:長さ 約260mm(伸張時) 最大幅 約55mm 最大高 約15mm、本体質量:約47g、カラー:ブラック、材料:ラバー

まずは取り付け方法から

■取付け
ハンドストラップの取り付けは b-gripの「クイックリリースプレート」を利用します。

  1. クイックリリースプレートのゴム部分(赤)を剥がしハンドストラップを取り付ける
    Handstrap21 Handstrap22_3
  2. 手の大きさに合わせてバンドを調整&ネジ 4本で固定
    Handstrap31 Handstrap32

ネジやナットはプラスチック製ですが一日フルに使ってもネジが破損したり緩んだりすることはありませんでした。そのため強度の心配はなさそうです。ベルトは 6段階の調整が可能ですが日本人の小柄な手には 1~3箇所目の穴で十分だと思います。目安になりにくいですが身長175cmで少し大柄な手の私でも 2カ所目の穴で済んでいます。

■使用感
ゴム製ストラップの内側はメッシュ状に加工されているので蒸れにくく肌にベトつく感じもありません。ストラップは独特な形状にカットされており右手人差し指の自由が利きやすいです。そのためシャッター他ボタン類の操作のジャマになりません。

b-gripハンドストラップの気に入っている点は「b-gripとカメラとの一体感が増したこと」です。他社製品のハンドストラップではどうしても「ハンドストラップ+b-gripクイックリリースプレート」分の厚みが出てしまい、カメラを下支えする時に多少の違和感がありました。

b-gripハンドストラップになってカメラ底のハンドストラップ箇所の厚みが薄くなったのでカメラを構えていても違和感はありません。あと副次的な効果かも知れませんが「スタンド機能」を使った場合も重心を低く出来るので設置した時の安定感が増した気がします。

■気になったこと
・サイズ
海外製ハンドストラップなのでバンド調整しても手に余りますね。バンドを最短距離で結んでも女性や小柄な手の人にはブカブカだと思います。

・微調整
サイズ調整するにはネジを2本外さなければならず不便です。紐(ヒモ)製のハンドストラップだと手に合わせて長さを微調整できますが、b-grip Hand Strapは簡単に調整できません。例えば冬場にカメラ用グローブを付け外ししたりする時はちょっと面倒ですね。簡易ロック的なものが良かったです。

・その他
使用上プラスティック製のネジがカメラ底に当たるので嫌な人はいるかも。あとカメラの機種によってはバッテリー交換やメモリカードの取り出しがしづらくなる場合があります。手持ちのSONY α77ではギリギリセーフでした。

★次回はb-gripオプション品の「Newトラベルキット」「三脚アダプター」を紹介したいと思います。

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2012年3月10日 (土)

ブログを始めて揃えた道具(2)

「ブログを始めて揃えた道具」の 2回目です。前回、“道具”を紹介したのが2010年11月20日のことなので随分と時間が経ってしまいました。今回も同様にデジタルカメラ機器を中心に紹介したいと思います。

(1)撮影セット「フォトラ」
まず最初に紹介したいのはデジカメ撮影セット「フォトラ」です。フォトラはちょうど一週間前の記事に詳しく書きましたが、当ブログのようにデジタル系ガジェット(小物)等の物撮りに最適です。

[フォトラ -- PHOTO LIGHT BOX]
http://www.photola.co.jp/
 Photola01_2 Photola00_3

<製品概要>
フォトラ本体(85x260x210mm) x2台、蛍光灯 13W (FPL13EX-D 昼光色) x2個、背景紙 x1枚、背景紙台 x1枚、専用ディフューザー(白/黒) x各2枚、専用拡散パネル x2枚、説明書 x1枚、ガイドブック x1冊

本格的な撮影照明は設置場所や価格の面で導入しにくいですが、フォトラは撮影に必要なアイテムが一式入って約2万円ほどです。価格面でも他の撮影照明より導入までの敷居も低いと思います。使い勝手もいいので物撮り初心者さんにもオススメの製品です。

(2)忍者レフ
次に物撮りに便利なのがよしみカメラの「忍者レフ」です。忍者レフは例えば電車や飛行機から車窓を撮る時にガラスに自分が映り込んでしまうのを防止することができます。

[忍者レフ]
http://www.443c.com/reflecter/

Ninjaref1_3Ninjaref3_3

<製品仕様>
忍者レフ x1枚、大きさ:開平時 直径50cm、収納時 直径20cm、重量:138g

装着は簡単でシャンプーハット?の要領でレンズに忍者レフを被せるだけです。忍者レフの中心部(レンズが入る部分)はゴム素材になっていて伸縮します。公式ページによると直径82mmまでのレンズに対応しているそうです。効果のほどは下の画像をご覧ください。

[通常撮影] [★忍者レフ使用]
Blogcollect1 Blogcollect2_2

画像は「ウォークマン NW-A867」の記事用に撮影したものです。左側の画像を見るとウォークマンの画面に黄色いものが写っています。これは撮影時に着ていた「黄色のシャツ」が原因です。

同じ黄色シャツを着ていても忍者レフを使った場合にはウォークマンの画面に映り込みがありません。あとウォークマン本体下部のボタンが光を反射しているのに対して光の拡散が押さえられ画像に落ち着きがでますね。

忍者レフは裏返すと「白レフ」として使えるので“リングライト”のような効果を与えることが出来ます。人物などの被写体に光を向けたい時などに便利ですね。

収納面も考えられていて∞型に折りたためば直径 50cm→20cmぐらいのサイズにまでコンパクトになります。収納ケースも付いているので片付けにも便利です。
Ninjaref2_6

忍者レフの注意点としてはコンパクトデジカメの使用には向かないことでしょうか。コンパクトデジカメが沈胴式レンズであればカメラを三脚に立てて忍者レフを手で支えれば使えないことはないですが、固定鏡胴式や屈曲式ではケラレてしまうかも知れません。

(3)ライティングレフ 18%グレー反射板
前回も「フォトラ」の記事でも紹介した「プロが教えるデジカメ撮影テクニック -- 三浦 健司(著)」という本を読んでからというもの欲しい撮影機材が増えましたw

本の中で紹介されている撮影機材の中でも『18%グレー反射板』は比較的に価格も安く(2~3千円程度で)、被写体を見た目に近い明るさで撮影できるということで興味が沸きました。(ちなみにこの本の中でも「忍者レフ」が紹介されています)

18%の反射率を含んだグレーカラーであれば素材は紙でも何でもいいみたいなのですが、ただの紙では面白くない(!?)ので今回はケンコー・トキナー製「ライティングレフ 18%グレー反射板」というものを購入してみました。

[ライティングレフ 18%グレー反射板]
http://www.kenko-tokina.co.jp/imaging/eq/lighting/lighting_ref/4961607806999.html

Blogcollect3_2
<製品仕様>
ライティングレフ x1枚、大きさ: 開平時 32cm四方、収納時 14x15.5cm ※実測値、重量 約63g (ケース込みの場合 約78g) ※実測値

何といっても物撮りしていて困るのが「一眼カメラ」のように被写体が全体的に黒っぽいものを撮影したときです。被写体が黒っぽいとカメラ内蔵の露出計が「光の反射が弱い(暗い)」と判断してしまうため、全体的に白っぽい仕上がりになってしまいます。(露出オーバー)

そんな時、撮影前に「18%標準反射板」を使って補正しておけば目で見た明るさに近いアウトプットを得ることが出来ます。補正できるのは被写体が「白っぽいもの」でもOKです。白っぽいものは反対に露出アンダーになりやすいので「18%標準反射板」を使えば補正できます。

この記事では「18%グレー反射板」の具体的な使い方は省略しますが、ライティングレフ の説明書(製品タグ)に18%グレー反射板の使い方が載っているので参考になります。

ちなみに「ライティングレフ 18%グレー反射板」も忍者レフと同じように裏返して使えば「白レフ」になります。屋外撮影では荷物が多くなりがちになるので「標準反射板」と「レフ板」と 2種類の機能が 1枚に集約されているのは助かりますね。またこのライティングレフも折りたためるので持ち運びにも便利です。

(4)まとめ
今回もカメラ機材を中心にした「ブログを始めて揃えた道具」の紹介でした。カメラの道具は面白いものがたくさんありますね。ついカメラ製品に偏ってしまうので次回こそ?はカメラ機材以外の道具も紹介したいと思いますが掲載時期は未定ですw

[★撮影照明 関連記事]

2012年3月 3日 (土)

デジカメ用撮影セット「フォトラ」を使ってみた。

先日、物撮りを勉強できるように 1冊の本を買いました。

Scametechbook [プロが教えるデジカメ撮影テクニック]
人物、商品、生き物の魅力を引き出す96例
三浦 健司(著)

この本の良いところは撮影時のテクニックが実例とともに紹介されているところなのですが、内容を読むにつれ「撮影照明が欲しい~」と強く思うようになりましたw

補助光として「LEDライト CN-126N」を持っていますが光源が一つしかないので被写体の後ろに強い影が出来てしまいます。かといって本格的な撮影機材は購入費用や設置場所の問題で導入は難しそうです。何とか簡単に設置できてキレイに物撮りできる製品はないかと物色していたところ大里化工さんの「フォトラ」という製品に行き着きました。

[フォトラ -- PHOTO LIGHT BOX]
http://www.photola.co.jp/
Photola01_2 Photola00_3

<製品概要>
フォトラ本体(85x260x210mm) x2台、蛍光灯 13W (FPL13EX-D 昼光色) x2個、背景紙 x1枚、背景紙台 x1枚、専用ディフューザー(白/黒) x各2枚、専用拡散パネル x2枚、説明書 x1枚、ガイドブック x1冊

セット内容ですがフォトラを購入すれば光源が2つ付いてきます。それでいて実勢価格が約2万円程度で済むのは助かります。あと添付物に「背景シート」と「台座(段ボール)」が付いているので商品到着後すぐに本格的な撮影が可能です。

(1)使い勝手
購入直後のセットアップも簡単で発光源となる蛍光灯を挿して、光を拡散させるためのシートを被せるだけです。この作業も購入直後と蛍光灯の交換時のみです。

実際にフォトラを使いたい時は 3ステップで設営完了です。とても簡単です。

  1. 電源コードをコンセントに挿す
  2. フォトラのカバーを開く
  3. スイッチON

で撮影準備完了です。

フォトラを机の上に載せて使う場合では、十分な光が届く範囲は高さ 25cm x 幅 35cmぐらいでしょうか。あまり大きな被写体には向きません。被写体の大きさはアクセサリーや小物ぐらいがいいと思います。ただしガイドブックの作例によるとフォトラに三脚を使えばもう少し大きな被写体(Tシャツや花瓶)も撮影できるようです。

そそ、フォトラの底面には「三脚用ネジ穴」があります。そのためフォトラを高い位置へセットすることも可能です。高さのある被写体や影を出す方向をコントロールしたい時に便利ですし、市販の三脚ネジに対応したブラケット類がそのまま使えるので光源としての自由度も上がりますね。

あとフォトラは“使った後”のことも考えられていて、電源コードを本体に格納できるようになっています。収納した時もスッキリします。こうした配慮も大切ですよね。

Photola3
三脚用ネジ穴があるのは便利
Photola4
ケーブルも本体内に収納可能

電源ケーブルの長さは約190cmで、重さは1046g/台(蛍光灯を含む)でした(どちらも実測値)。コンセントまでの距離や三脚に載せる際の目安にどうぞ。

(2)作例
作例と呼べるほどのものではありませんが、フォトラとソニーα77の内蔵フラッシュを使った場合の比較です。

[フォトラ使用]
Photola2 影の出方が自然。全体的に光が回り込むことによって製品の質感・立体感も出ている。ちなみに露出は +1.0まで上げています。
[内蔵フラッシュ]
Photola1 前からの明るいフラッシュのため被写体に立体感がなくなってしまう。室内灯を背後に撮影したため被写体下に黒い影が出来ている。(これは単なるミスだけどw)

これ以外にも外付けフラッシュ(HVL-F43AM)を使ったパターンも撮影してみましたが満足のいく結果は得られませんでした。具体的にはバウンス撮影のおかげで被写体に光が回り込んで立体感が出るのはフォトラと同じでしたが、光が強い分 被写体の下に強い影も出てしまいます。

今回のデジカメのような金属製の被写体であれば多少影が強く出ても問題ありませんが、ぬいぐるみやフィギュア等では“怖い”仕上がりになるかも知れません。フォトラであれば自然なライティングになるのでそういった心配はありませんね。

(3)フォトラと一緒にあると便利なもの

  1. 三脚
    ⇒ 安定した撮影にはやっぱり三脚は欠かせません。購入をオススメします。
  2. 撮影ブース
    ⇒ 被写体を色々な角度で撮る時に余計なものが写らないので便利。当面は付属の背景紙で全然問題ありません。ステップアップしたい方は撮影ブースをどうぞ。
  3. レフ板
    ⇒ 光が足りないところや影の出方を調整する際にあれば良い。アルミホイルで作った自作レフ板でもOK

フォトラの使い方のコツは製品に添付のガイドブックや公式ページにやさしく・丁寧に解説されているので初心者の方にも安心です。

(4)気になったこと

  • 無段階の調光はできない
    ⇒ 電源ケーブルに付いているのは調光用ボリュームかと思いきや電源ON/OFF用のロータリスイッチでした。
    Photola5
    ま、光の量を調整したい時は専用のディフューザー(白/黒)が添付されているので強すぎる光を弱めることは出来ます。電圧調整式だと良かったですね。
  • 蛍光灯の交換がやや面倒
    ⇒ シートを外すのにちょっとしたコツが必要。ま、頻繁に行う作業ではないので問題ナシです。
  • 本体2台を重ねて収納できない
    ⇒ フォトラは丸みのあるデザインなので重ねて置くことが出来ません。本棚や収納ケースに重ねて収納する時に不安定です。(そのため購入時の段ボールが捨てにくい、、、)
  • 背景紙台は段ボール
    ⇒ 背景紙を立てかける背景紙台は段ボール製です。開封時に緩衝材だと思って捨ててしまわないようにw

あれこれと気になったことを書きましたが、機能追加して「価格上昇」「複雑な構造」では撮影初心者に敷居の低いハズのフォトラのポリシーに反するような気がします。フォトラは使い勝手やデザインがシンプルであることが一番のメリットだと思います。(よりよい製品になるためには改良も必要だと思いますが、、、)

(5)まとめ
公式ページに“世界最速の商品撮影セット”や“30秒で撮影可能”と説明がありますが、フォトラを使えば本当に簡単に素早く撮影が可能です。

「撮影セット」なんて少し前までは、本当に写真が趣味な人かプロの写真家しか必要のないものでした。今はブログ等が一般化したことやオークションへ出品するなど自分が撮影した画像が人の目に触れる機会が多くあります。自分の撮った画像に好印象を持って貰いたいと思う人も確実にいるので、個人レベルでも撮影セットの需要はあるように思います。

フォトラは今まで敷居が高かった“本格的な撮影”を手軽に実現してくれる良い製品だと思います。撮影セット初心者の方はモチロンのこと、本格的な撮影用ライトの価格に嘆いている方も一度フォトラを使ってみてはいかがでしょうか?

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2011年12月31日 (土)

SONY 一眼カメラ α77(SLT-A77V)を使ってみた。(4)

今回は α77記事の「まとめ」になります。その前に「新ファームウェア」と「気になったこと」も書いておきたいと思います。

Y_a77_design


(6)新ファームウェア(Ver.1.04)
先月(2011年11月29日付け)でα77用ファームウェア(v1.04)がリリースされました。内容は「自動補正対応レンズの追加」「機能改善(レスポンス/画質等)」が盛り込まれたファームウェアでした。

この v1.04ファームウェアを適応したところ「EVF⇔背面液晶の切替え遅延」や「カメラ本体のフリーズ現象」など対策の効果を感じます。あと常用しているαレンズ SAL1680Zが「自動補正対応※1」に対応したことも良かったです。

※1: 各レンズで発生する「周辺光量落ち」「倍率色収差」「歪曲収差」をデジタル的に補正

今回のファームウェア(v1.04)でも自動補正に対応していないレンズはたくさんあるので、今後も順次ファームウェアがリリースされるものと思います。

(7)気になったこと
α77を使っていて気付いたこと/気になったことを書いておきます。

  • 縦位置撮影時に背面液晶/EVFの情報が「縦画面」にならない。
    ⇒カメラを縦位置(縦位置グリップ装着を含む)にしても背面液晶/EVFの情報は縦画面になりません。α380でも縦画面表示はあったのでα77での対応を期待します。
  • 一部フリーズ現象が残る。(ただし再現しにくい)
    ⇒ファームウェア v1.04適応後からフリーズすることは格段に減りましたが、まだ完全ではないようです。引き続きの改善を期待します。
  • スティック状のマルチセレクターが痛い
    ⇒撮影に集中していると気にならないですが、撮影→プレビューを繰り返しているとマルチセレクターのスティックが固くて痛いです。滑り止めの意味でもラバーがあれば指にも優しいかと。。。
  • モードダイヤルはダイヤルロック式が良かった。
    ⇒ダイヤルは操作に不自由のない重みが付けてありますがカメラバッグに入れる時/出す時にダイヤルが回っていることがあります。ロック機構があると嬉しいですね。キヤノン製「EOS 5D Mark II」「EOS 7D」のようにロック対応に改造して貰えると嬉しいですね。
  • 縦位置グリップ側にも「ゴミ箱(削除)」ボタンがあれば良かった。
    ⇒メモリカードも大容量になっているので「撮影→確認→(不要であれば)削除」といった一連の操作は不要になりましたが、どうもクセで都度撮影した画像を削除してしまいます。縦位置グリップ側に削除ボタンがないので面倒です。

(8)まとめ
α77は現時点でソニーが販売する APS-Cクラスの最高峰モデルなので“フルサイズ”の撮像素子まで必要ない層には「買い」だと思います。ただ上述したとおりカメラ操作性に未成熟な部分もあり妥協を許さない方には不満が残る機種とも言えます。

不満点についてはおそらくメーカー側でも認識していて、新ファームウェア等で徐々に解消されていくものと思います。まだ「自動補正対応レンズ」の件もありますし、今後のファームウェアに期待しながら α77の成長を愉しんでいきたいと思いますw

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2011年12月17日 (土)

SONY 一眼カメラ α77(SLT-A77V)を使ってみた。(3)

前回はα77のソニー純正品のオプション品を紹介しました。今回はα77に合わせて購入したカメラ備品(オプション品)を紹介したいと思います。

(5)オプション品
ソニー純正以外のカメラ備品を2点ほど紹介したいと思います。

■カメラ用スタンド(テーブルポッド)
「カメラベルトホルダー b-grip」にはスタンド機能がありますが、α77用縦位置グリップを装着状態では b-gripを使うことはありません。理由はカメラを腰から提げるには重すぎるのと、カメラを机上に置いた時に b-gripのクイックリリースプレートが小さく台座として安定しないからです。

縦位置グリップ装着時でもカメラ用スタンドが使える製品を探したところ、こちらの製品に行き着きました。

[エツミ マーティン マルチカメラグリップ DP-10]
http://www.etsumi.co.jp/catalog/search_product_info.php?cid=348&pid=1392&page=1
Dp101 Dp102_2

本体サイズ(実測値):85mm x 51mm(閉脚時) x 10mm、重量:70g、ブランド名:マーティン、商品コード:M-7364、JANコード:8809030168528

カメラネジにマウントするタイプの台座(プレート)になります。プレートにあるアームを拡げることでカメラを立てておくことが出来ます。SAL2470Z(985g)のような重量級のレンズでも何とか支えられます。安心して使うことが出来るのは SAL1680Z(445g)や SAL18250(440g)ぐらいまでのレンズですね。

あとマルチカメラグリップ DP-10にはハンドストラップがあるので持ち運びも便利です。ただ台座部分の厚み(10mm)があるのでカメラを縦位置方向に構えた場合、握りに違和感があります。あと皮の部分は少し安っぽいですが自分の好きなストラップを取り付けることも出来るのでと取りあえずは問題なしです。

私の場合、縦位置撮影はたまに構図を変える程度にしか使わないのでマルチカメラグリップの厚みは気になりませんが、手の小さい人や女性などには多少持ちにくいと思います。

ともあれ、当初の目的だったスタンド機能を手に入れることができて満足です。レンズフードやレンズが地面に触れないので安心してカメラをテーブル等に置いておけます。

Ssedsc05688
※α77とマルチカメラグリップDP-10の組み合わせ。

■UHS-I対応 SDHCメモリカード
α77は外部メディアは SDHCとメモリスティックの両対応です。メモリカード規格も「UHS-I規格」対応なので高速なメディアを選ぶことが出来ます。今回は東芝製のUHS-I対応メモリカードを購入しました。

[TOSHIBA Premiugate UHS-I SDHCメモリーカード 16GB SD-E016GUX]
http://www.toshiba.co.jp/p-media/sd/r95w80_spec_j.htm
Sde016gux_2
インターフェイス:SDインタフェース規格 UHS-I、SDスピードクラス:クラス10、UHSスピードクラス:クラス1、電源電圧:2.7~3.6V(最大)、準拠規格:SDメモリカード規格Ver.3.00準拠、外形寸法:32.0mm(L)×24.0mm(W)×2.1mm(T)、質量:約2g、温度:-25~85℃ 湿度30~80%RH(結露しないこと)

スペックは Read 95MB/s、 Write 80MB/sで Class10対応のものになります。容量は 8GB(SD-E008GUX)、16GB(SD-E016GUX)、32GB(SD-E032GUX)の 3種類あります。今回は価格見合いで 16GBを選択しました。(画像も16GBのもの)

今回購入した東芝SDHCメモリカード(SD-E016GUX)の詳細なベンチマークは割愛しますが、手元にあるSanDisk製 Class10(SDSDX3-008G-J31A ※1)とTranscend製 Class 6(TS16GSDHC6E)のメモリカードと比較してみると撮影後の書き込み速度の違いを感じることが出来ます。

※1: SanDisk Extream SDHCカード(SDSDX3-008G-J31A) -- Class10, 30MB/s

SDHCメモリカードへの書き込みで違いを感じやすいのはα77の「12連写モード」だと思います。書き込み完了までの時間が Transcend製Class 6メモリカードでは 23.7秒、SanDisk製Class10メモリカードで14.6秒かかっていたものが、東芝Premiugateでは 7.4秒ほどで完了しています。※2

※2: 書き込み完了までの時間はストップウォッチを使った簡易な測定のため結果は厳密なものではありません。α77設定:エクストラファイン(ファイルサイズ 15MB/枚 x 14枚) シャッター押下からメモリアクセスランプが消灯するまでの時間を測定。3回テストした結果の平均値。

結婚式など一度きりのシャッターチャンスばかりの場面などではメモリー書き込み完了の時間が早い方がテンポ良く撮影できますね。

★次回はα77の「まとめ」を記事にしたいと思います。

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2011年12月 9日 (金)

SONY 一眼カメラ α77(SLT-A77V)を使ってみた。(2)

前回はα77の簡単な概要とスペックをご紹介しました。今回は「使い勝手」「純正アクセサリー」についてです。

(3)使い勝手
α77の使い勝手のうちα380とは違う面について説明します。

■ボディ形状
α380では細身だったグリップ部分も太くなり握りやすくなりました。ボタン配置もよく考えられており、各種ボタンの位置はすぐに覚えることが出来ました。今までメニューをたどらないと設定できなかった機能が「ボタン」で用意されている撮影シーンに応じたダイレクトな設定変更が可能です。

具体的には「フォーカスモードダイヤル(AF制御)」や「AF/MFボタン(オートフォーカスとマニュアルフォーカス切替え)」など個人的によく使う機能がボタンであるのは便利です。ボタン数の少ない iPhone等のスマートフォンとは対極の世界ですねw

■バッテリーの持ち
電子ファインダー(EVF)になっての心配はやはりバッテリーの持ちにあると思います。ソニーの公表値(CIPA規格準拠)では「ファインダー使用時:約470枚、液晶モニター使用時:約530枚」撮れることになっています。

あまり役に立たない情報ですが、友人の結婚式で150枚ぐらい撮影しましたがバッテリーは 1目盛り減るか減らないかぐらいでした。※1 こまめに電源を切るクセがあるのでバッテリーの減りも少なくて済んだのかも知れません。

※1: 撮影は主にEVFを使い、背面液晶はステータス表示、外部フラッシュ(HVL-F43AM)を使いました。

(4)純正アクセサリー
α77と同時期に発売となったオプション品のうち、実際に購入した商品を簡単に紹介したいと思います。

■縦位置グリップ

[縦位置グリップ VG-C77AM]
(公式ページ) icon

Svgc77am

大きさ:約 幅139×高さ125×奥行87mm(バッテリー室挿入部含む)、質量:335g (電池含まず)

製品の主な特徴
・縦位置撮影可能
・バッテリーパック(NP-FM500H) x 2個 装着可能

それほど縦位置グリップの必要性は感じていなかったのですが、一度は使って見たい気持ちもあり購入しました。(レンズキット購入予定だった予算を流用)

当たり前の話ですが縦位置グリップを使うと縦位置方向の撮影が安定しますね。特に撮影時に脇が開かないところが良いです。またグリップ部分にバッテリーを 2個入れることができるので長時間の撮影にも向いています。

弱点としては「重い」「大きい」ことですね。縦位置グリップの重さはバッテリー x2個分という仕様なので仕方がないですが、大きさはもう少しコンパクトにならなかったのかな?という感じです。

接点部分が飛び出しているので収納にも邪魔ですね。縦位置グリップを常時装備しているわけではないので、α77本体と縦位置グリップを分けて収納する時のことも考えて欲しかったです。“飛び出し部分”がなくなればスッキリしていいと思うのですが、きっと製品強度の問題があるのでしょう、、、

■フラッシュ

[フラッシュ HVL-F43AM]
(公式ページ) icon

Shvlf43am

電源:単三乾電池(アルカリ/ニッケル水素) x4本、外形寸法:約75x129x87mm、質量:約 340g(電池除く)、防塵・防滴設計

製品の主な特徴
・ガイドナンバー43
・クイックシフトバウンス -- フラッシュ発光部を横位置から縦位置へ切り替え可能
・防塵・防滴対応
・ワイヤレスフラッシュ機能
・キャッチライトシートを内蔵

人生初フラッシュ購入ですw 今まで内蔵フラッシュでの撮影しかしたことがなかったのですが、α77購入を機にフラッシュも同時に導入しました。

兼ねてから「バウンス撮影」がしてみたくてフラッシュ購入のタイミングを伺っていました。実際にフラッシュを使って見ると、内蔵フラッシュの直接的な光とは違い被写体へ光がまわり込むのでより自然な感じで撮影できますね。人物撮影の機会はほとんどありませんがキャッチライトシートを使った効果も面白いです。(目がキラキラw)

あとHVL-F43AMは「ワイヤレス機能」を備えているのでカメラから離れた場所でフラッシュをたくことが出来ます。α77本体のフラッシュと同調するので被写体の前+横の 2点フラッシュもできますね。

外付けフラッシュがこんなに楽しいとは、、、もっと早く買っておけば良かったw

★次回はα77購入時に揃えた「オプション品(ソニー純正以外)」の紹介を記事にしたいと思います。

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[★ソニー デジタル一眼カメラ“α”関連記事]

2011年12月 1日 (木)

SONY 一眼カメラ α77(SLT-A77V)を使ってみた。

すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、2011年10月18日にソニー製一眼カメラ α77が発売されました。

[SONY α77 SLT-A77VQ/SLT-A77V] ※1
(公式ページ)
icon

Sslta77vq_3 Sslta77v_rear_3

<製品仕様>
レンズマウント:ソニーAマウント、撮像素子:APS-Cサイズ(23.5x15.6mm) 原色フィルター付"Exmor"APS HD CMOSセンサー、カメラ有効画素数:約2430万画素、ISO感度:静止画撮影時:ISO100-16000(1/3EVステップ,拡張ISO50) AUTO(ISO100-12800,上限/下限 設定可) 動画撮影時:ISO100-1600相当(1/3EVステップ)、AUTO(ISO100-1600相当)、記録媒体:メモリースティック PRO デュオ メモリースティック PRO-HG デュオ SDメモリーカード SDHCメモリーカード(UHS-I 対応) SDXCメモリーカード(UHS-I 対応)

質量(バッテリーとメモリースティックPROデュオを含む):約732g、質量(本体のみ):約653g、外形寸法:約142.6×104.0×80.9 mm(幅x高さx奥行き)
※1: 上の画像ではカメラ本体+レンズキットの「SLT-A77VQ」になっていますが、今回 手に入れたα77はボディのみの「SLT-A77V」になります。ご了承ください。

あらかじめお断りをしておくと、2011年7月末に起こったタイの大洪水の影響で 2011年12月1日現在も一部のソニー製品が品薄or販売停止中の状態です。今回紹介するα77も代替工場で生産開始のニュースはありますが再販時期のメドは立っていません。

私のα77は初回出荷分だったので何とか手元に届きましたが、現在も入荷待ちの状態でα77の到着を心待ちにしている方もいらっしゃると思います。若葉マーク(カメラ歴 3年目)の私ですが使用感など製品の“雰囲気”をお伝えできたらと思います。

なお、毎度の事ながら開梱レポートや詳細レビューはありません。α77の簡単な紹介と使用感をメインに書きたいと思います。

レビューの前に「前提条件」を提示しておきますね。(何との比較になるか明確にするため)

レビュー対象  α77 (SLT-A77V) v1.04
比較対象  α380 (DSLR-A380L)
使用レンズ  SAL1680Z, SAL35F18, SAL18250
カメラ歴  3年目
被写体を前にシャッタースピードと絞り値を即決できないレベル (^^;

(1)デザイン・大きさ
α77を見た時にまず感じるのは大きさの違いですね。今まで使っていたα380はソニーαシリーズの中でも小柄な方ですが、α77とα380を持ち比べてみるとα77の方が一回りから一回り半ぐらいボディが大きい印象です。

中級機らしくα380ではメニューをたどって設定しなければならなかった機能がハードキー(ボタン)で構成されています※2。カメラ上面に「表示パネル(液晶)」があり、ISO情報やバッテリー残量などのステータスを確認することができます。ただ同等のインフォメーションが EVFや背面液晶にも表示できるため正直あまり使って/使えていませんね。

※2: フォーカスモードダイヤル/ホワイトバランス等のボタン

ボディデザインは既存のカメラユーザへの配慮からか無難なデザインとなっています。α77にはペンタプリズムがないので「サイバーショット DSC-F828」のような奇抜なデザインも狙えたと思いますが今回は自重したものと思われます。

Sdscf828
DSC-F828

重量はボディのみで約653g(バッテリー、メモリーカード除く)で、同条件のα380(約490g)と比べればスマートフォン 1台分ぐらい重いです。ただボディ形状、グリップ形状の良さからか重さを感じにくいです。またキットレンズ(SAL1650)や常用レンズ(SAL1680Z等)を装着してみるとボディ側とレンズ側の重量バランスが取れている感じがします。

(2)スペック
今さらですが α77のスペックを簡単に紹介したいと思います。
まずは製品の特徴から

・約2,340万画素のCMOSセンサー
・トランスルーセントミラー・テクノロジー
・有機ELファインダー
・約12コマ/秒の連写機能

α77はソニーの一眼カメラのラインナップ内では「中級機」の位置づけです。今まではα700が中級機のポジションにいましたが、α700はずいぶん前に discontinued(販売終了)していたので長らく不在だった中級機のポジションが復活しました。

■有効画素数 約2,340万画素
画素数はAPS-Cクラスとして最大の約2,340万画素です。実用面も含めてオーバースペックな画素数との見方もありますが、遅かれ早かれ他社もこの画素数に追随してくると思われ、ソニーとしては他社より先制しておきたかったのではないでしょうか。

α77で撮影した画像(6000x4000px:24M)をディスプレイにドットバイドット(dot by dot)で表示する場合や民生用プリンタ(A4サイズ)への印刷では折角の画素数が有効に利用されない感じを受けると思います。ただiPadやノートPCなどで縮小画像を表示させた場合でも被写体の細部まで情報を保持したα77の画像の方が緻密な感じがします。

■透過ミラー
他の一眼カメラと大きく違うのは α55/α33から採用された「トランスルーセントミラー・テクノロジー」ではないでしょうか。

「トランスルーセントミラー・テクノロジー」の詳しい説明はメーカーの商品説明ページに譲りますが、「素早いAF」や「シャッター時の動作ショックの軽減」などα77で写真を撮った瞬間にわかりますね。

A77_tmt_01

動作ショックは NEX-5やNEX-7のようなミラーレス機に比べれば動作時のショックは感じますが、α380のように「パタン!!パタン!!」といった感じはありません。

■電子ファインダー(EVF)
α77のファインダーはハンディカム(カムコーダ)と同じように電子ファインダー(EVF)です。ペンタプリズムを使った光学式ファインダー(OVF)ではないので、ファインダーをのぞいた時に違和感を感じます。

もっとも電子ファインダーの違和感は瞬間的なものですぐに慣れることが出来ました。むしろ明るい広くファインダー像や多くの情報(設定情報やデジタル水準器等)を接眼したまま得ることが出来るのは魅力です。

■連写機能
他社の中級機と比較しても高速な約12コマ/秒の連写撮影が可能です。その分?ネット上で連写機能の短い撮影時間(約1秒間)などマイナス面の情報を目にします。ソニー的には連写性能云々よりも「シャッターラグを軽減(改善)して行ったら約12コマ/秒 撮れるようになった」というものではないかと想像します。

私の場合、風景を撮ることがメインなので連写機能も使用頻度は低いですね。野鳥などを撮るようになったら威力を発揮すると思われます。

★次回はα77の「使い勝手」などを記事にしたいと思います。

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[★ソニー デジタル一眼カメラ“α”関連記事]

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